- 五十肩は原因不明?
四十肩ともいい、腕が上がらなくなり上げようとすると肩や腕に痛みがでます。進行すると夜間痛が生じて痛みで目が覚めるようになります。従来は腱板損傷、石灰沈着性腱板炎なども含めて五十肩と呼んでいましたが、近年では腱板損傷、石灰沈着性腱板炎は含めず原因のはっきりしないものを五十肩と呼んでいます。
整形外科ではMRIやレントゲンなどの画像で腱板損傷や石灰沈着性腱板炎を診断できますが、五十肩の場合は画像上にとくに病変が見当たらないために原因がはっきりしません。
- カイロプラクテイックの考え方
運動学的に腕の水平より上への挙上は肩甲骨が上方回旋することで行われます。挙上しようとした時に肩甲骨が上方回旋しないので、肩関節周囲の筋に無理なけん引する力がかかり痛みが生じるのです。また、なぜ肩甲骨が上方回旋しなくなるのかというと、胸椎にサブラクセーションという問題がおこるからです。これらのことは画像には映らないので触診による検査が必要になります。
- 五十肩の施術
肩甲骨周囲のローテータカフと言われる筋肉の緊張を和らげます。筋肉の緊張の度合いにより痛みの強さは違いますが、なるべく痛気持ち良い程度の強さで施術をおこないます。その後は肩甲骨の可動制限の原因となっている胸椎の矯正を行います。肩関節の検査もして必用であれば肩関節の矯正も行います。無理に腕を上げるようなことは致しません。
腱板の損傷、石灰の沈着のある方でも、ローテータカフの緊張、胸椎のサブラクセーションが起こっていることは多いです。その場合も通常の五十肩と同じような施術を行います。